〈凡庸〉という悪魔
藤井聡
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出版社
晶文社 |
「思考停止」した「凡庸」な人々の増殖が、
巨大な悪魔=「全体主義」を生む。
21世紀の全体主義は、ヒトラーのナチス・ドイツの時代と違い、
目に見えない「空気」の形で社会を蝕む。
マスコミに圧力をかけ言論を封殺する政治家も、改革を絶対視する風潮も、
グローバリズムの蔓延も、学界の劣化も、すでに「全体主義」の危険水域!
ハンナ・アーレント『全体主義の起原』の成果を援用しつつ、
現代日本社会の様々な局面で顔をのぞかせる、
「凡庸という悪」のもたらす病理の構造を抉る書き下ろし論考。
思考停止が蔓延する危機の時代に読まれるべきテキスト。
【内容】
序 章 全体主義を導く「凡庸」な人々
第1部 全体主義とは何か?──ハンナ・アーレントの考察から
第1章 全体主義は、いたって特殊な「主義」である
第2章 ナチス・ドイツの全体主義
第3章 〝凡庸〟という大罪
第2部 21世紀の全体主義──日本社会の病理構造
第4章 いじめ全体主義
第5章 「改革」全体主義
第6章 「新自由主義」全体主義
第7章 グローバリズム全体主義
おわりに 「大阪都構想」と「全体主義」