新脱亜論
渡辺利夫
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出版社
文藝春秋 |
今の東アジアの政治情勢は100年前に戻りつつある。先人たちが血を流して構築した100年の秩序が崩壊の危機に曝されているのである。今こそ、福澤諭吉や陸奥宗光、小村寿太郎などの明治の先人たちのしたたかなリアリズムに学ばねばならない。
【内容】
先祖返りする極東アジア地政学
陸奥宗光の日清戦争―機略と豪気
朝鮮近代化最後の挑戦―金玉均と福澤諭吉
東アジア勢力確執の現実―果てしなきロシアの野望
日露戦争と日英同盟―海洋国家同盟成立の意味
韓国併合への道程―併合は避けられたか
台湾割譲と近代化―日本の統治がもたらしたもの
第一次世界大戦とワシントン体制―追い込まれる日本
中国とはいかなる存在であったか―分裂と挑発
海洋国家同盟か大陸国家提携か―日本の選択
「東アジア共同体」という錯誤―中国の地域覇権主義を見据えよ
日米海洋国家同盟を守る―自衛権とは何か